いて座
ようこそ、天体ブログ「できたらいいな、星間旅行!!」へ。
太陽社長の岡本大助さんに触発されて惑星や天体に興味をもった管理人の天蛙(あまがえる)です!宇宙や惑星のことをご紹介して、仮想の星間旅行をして頂ければと思います。
今回はケンタウロスの形をした星座、「いて座」についてです。
いて座は黄道十二星座、およびトレミー48星座のうちの1つです。
冬至点や銀河の中心がいて座の領域に入ります。
いて座は上半身が羽根の生えた人間、下半身は馬というケンタウロスの形をしています。
いて座における恒星は、上半身と下半身で明るさの度合いがはっきりと分かれているのが特徴です。
カウス・アマウストラリス(弓の南側)やヌンキなど上半身に集中する星は明るいものが多く、一方で下半身に集中している星は4等星以下の暗いものが多いのだとか。
●いて座の神話
いて座はケンタウルス族の弓の名手であった「ケイローン」の姿だと言われています。
ギリシャ神話においてケンタウルスというのは一種族として確立された存在でした。
山の中の洞穴に住むケンタウルス族のほとんどは善良で思慮深く、人間たちとも諍いなく仲良く暮らしていました。
ケイローンはその中でも特に聡明で、音楽の神アポロンと月の神アルテミスから音楽、医術、予言、狩りの力を授けられていました。
ケイローンは授けられた力を多くの人と共有しようと思い、教師としてケンタウルス族の若者を教育していたのです。
ケイローンの生徒たちの中に、大地の神ゼウスと人間のアルクメネの間の子「ヘラクレス」もいました。
ヘラクレスといえば、ギリシャ神話最強の英雄との呼び声も高いですね。
ある日ヘラクレスが他の生徒と激しい喧嘩をしました。
怒りで我を忘れたヘラクレスは、ヒドラの猛毒を塗った矢を無作為に撃ちます。
そして運悪く、その矢が止めに入ったケイローンを射抜いてしまうのです。
通常ならばヒドラの毒で即死なのですが、ケイローンはゼウスの父で大地と農耕の神クロノスの子で、不死身でした。
死ねないということは、永遠にヒドラの猛毒に苦しまなければなりません。
あまりの苦痛に死を望んだケイローンは、ゼウスに頼んで自らの不死身の力を巨神族の英雄プロメテウスに譲りました。
かくして安らかに死ぬことができたケイローンですが、その死は多くの人に悼まれました。
ゼウスも、もちろんヘラクレスもです。
ケイローンの死を悼んだゼウスはその姿を天にあげ、それがいて座になったと言われています。
いやぁ…ケイローン…とんだとばっちりですね。
というかヘラクレス、猛毒の矢で喧嘩相手を撃とうとするなんて卑怯ですね!
若気の至りじゃ済まされないですよ…。
次回は、牧神アイギパーンがモチーフとされる「やぎ座」についてです!
太陽社長の岡本大助さんに影響された天蛙でした。