できたらいいな、星間旅行!!

太陽社長の岡本大助さんがきっかけで宇宙や惑星に興味を持ちました!

うみへび座

ようこそ、天体ブログ「できたらいいな、星間旅行!!」へ。


太陽社長の岡本大助さんに触発されて惑星や天体に興味をもった管理人の天蛙(あまがえる)です!宇宙や惑星のことをご紹介して、仮想の星間旅行をして頂ければと思います。


本日ご紹介するのは、全天88星座の中でもっとも長く大きな星座「うみへび座」です。

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とにかくそのスケールの大きさがハンパないうみへび座(海蛇座、Hydra、ヒュドラ―)。


星座の大きさが100度以上もあるため、うみへびの頭部が南中してから尻尾の先が南中するまで、実に6時間程度のズレが生じます。
全景を観察するには、南方向が開けた星空の綺麗な場所まで出かけなければなりません。


なのに、この星座で明るい星は心臓に位置する2等星アルファルドしかないという。
なんか暗いなー。怪物の星座っていう「いわく」も納得の暗さw


うみへび座(Hydra)の歴史は古く、バビロニア星図の中にも蛇の形が描かれています。
みずへび座(Hydrus)とラテン語の綴りがよく似ているのですが、みずへび座は16世紀以降に作られた新しい星座で、こちらには神話がありません。


文法的には同じ単語の男性形と女性形であるとされ、一般名詞としてのヒュドラーの定訳は「水蛇」であるため、直訳で区別すれば、みずへび座は「雄の水蛇」、うみへび座は「雌の水蛇」となります。


うみへび座の神話はみなさんご存知ヘラクレスの12の冒険に登場するもの。そのうちの2番目がこのヒュドラ―退治でした。


ヒュドラ―は9つの首を持ち、口から猛毒を吐いては人々を困らせる怪物。
ヘラクレスはこのヒュドラ―を退治しようとするのですが、その首は、いくら切ってもすぐに新しい首が生えてくる始末。9つのうちのひとつは不死であったと言われています。


だいぶ苦戦したヘラクレスでしたが、切り口に松明の火をあてて焼き、新しい首が生えないようにして、不死の首を大きな岩の下敷きにしてようやく退治したそうです。


ちなみにこのときヒュドラ―側に加勢したのが、ヒュドラ―の友だちの巨蟹カルキノス。
カルキノスは自分のハサミでヘラクレスの足を切ろうとしましたが、ヘラクレスの方が圧倒的に大きく、あっさりと踏みつぶされてしまいました。あちゃーwww


この一部始終を見ていたヘラ(※ヘラクレスのことが憎くてたまらん)がヒュドラーとカルキノスを哀れに思い、一緒に空に上げて星にしました。これがうみへび座ヒュドラー)とかに座(カルキノス)です。


なお、前回ちょっとにおわせた「ハイドロ(hydro)」の語源ですが、hydroは水に関連すること。これラテン語ではなくギリシャ語です。


今回のうみへび座(Hydra)もみずへび座(Hydrus)もハイドロ(hydro)も、要は水に関連するという意味のギリシャ語からきていたんですね。

 


さて次回はちょっとした失言でさまざまなものを失った神の使い、「からす座」です。
太陽社長の岡本大助さんに影響された天蛙でした。